【ホームインスペクターの同行・立ち合い】マンション内覧会の体験談【防音性能の確認】

前回は、僕が、マンションの購入契約締結後、「資産価値」や「住み心地」の悩みが生じ、「手付金放棄」も含めて、非常に苦しんだ体験談を、語りました。

<参考記事>
【手付金放棄で契約解除】マンション購入契約締結後の悩み【資産価値と住み心地のバランス】

今回は、僕が、悩み抜いた末、契約住戸を上層階に変更したあと、ついにマンションが竣工し、「内覧会」に参加した時の体験を、紹介したいと思います。

内覧会の概要

新築マンションの場合、建物が竣工してから、入居までの間に、「内覧会」と呼ばれる、物件や住戸に、不具合などがないかを確認するイベントがあります。

デベロッパーは、マンションのエントランスやロビーに、花などを飾り、ビシッとスーツを着た社員を待機させ、「ハレの日」を演出します。一方、契約者にとっては、自らの資産の、不具合を確認・補修するための、重要なプロセスですので、「真剣勝負の日」として、捉えるべきです。

当日は、ロビーなどに並べられた机で、一通りの説明を受けた後、デベロッパーや建設会社の担当者と、契約住戸やマンション内部を廻り、不具合がないかチェックしていきます。気になる点があれば、どんどんと質問し、補修依頼することが、重要です。

簡易的な補修であれば、待機している補修業者が、その日のうちに補修を完了しますが、複雑なものであれば、後日補修し、「再内覧会」で確認することになります。マンションに滞在する時間は、特に定められておらず、どれだけ詳しく確認・指摘するかや、家具やカーテン購入のための測量をするかにもより、僕の場合は、全体で3時間ほどの滞在でした。

専有部と共用部

マンションには、「専有部」と「共用部」があり、契約者は、内覧会で、主に「専有部」の確認・補修を依頼することになります。

「専有部」とは、購入者が、実際に区分所有する住戸の内部で、「共用部」とは、マンションの、それ以外の部分を指します。「専有部」、つまり、住戸の内部は、契約者個人に帰属する財産なので、デベロッパーや建設会社も、比較的気軽に補修に応じてくれます。

一方、「共用部」については、マンションの区分所有者が共有する部分となるため、厳密には、管理組合で意思決定し、補修を依頼すべき場所になります。例えば、ロビーやエレベーターホールの傷が気になり、補修の必要性を指摘する場合、デベロッパー側は、「管理組合組成後、管理組合経由で指摘してもらえれば、アフターサービスで対応する」と回答することがあります。

とは言っても、沢山の購入者から指摘があるような、明らかな不具合であれば、デベロッパーとしても、早期に補修せざるを得なくなるため、「共用部」であっても、気になる点は、積極的に、指摘することを、おすすめします。

なお、住戸のベランダなどは、正確には、「専用使用の共用部」との位置付けになります。「専用使用の共用部」は、「共用部」であっても、実質的には、各住戸の購入者が指摘するしかないので、内覧会において、遠慮なく指摘し、補修を依頼するようにしてください。

ホームインスペクターの活用

内覧会の際、悩ましいのは、ホームインスペクターの、同行・立ち合いサービスを頼むかという点です。マンション購入者にとって、内覧会で、具体的に何をチェックすれば良いのか、知見がないため、専門家に依頼するのも、一つの選択肢になります。

内覧会同行は、数万円程度が相場で、個人の負担としては、決して安くないため、安心を買うべきか、コストをセーブすべきか、個人の価値観によると思います。僕は、マンション入居後、管理組合の活動の一環で、業界リーディングカンパニーの「さくら事務所」に、共用部アフターサービスのコンサルを依頼したのですが、その時聞いた話では、100戸規模の当マンションでも、「さくら事務所」への内覧会同行依頼が、5戸以上は、あったようです。

僕の場合、迷った挙句、インスペクター同行は依頼せず、自ら、住居内部を、上から下まで、見て・触って・動かすことで、確認しました。全ての扉や引き出しについて、建付けを確かめ、動作を確認し、天井や壁についても、クロスの貼り付け具合などを確かめました。結局、指摘事項は、全部で15個程度でしたが、インスペクターの同行がないと、本当に指摘すべき事項が、全て指摘できたのか、不安が残るのも事実です。

ただし、新築マンションであれば、引き渡し後2年間は、不具合があっても、アフターサービスで、無償補修されることが一般的なので、必ずしも、内覧会の時点で、完全に指摘する必要はない、との考え方もあります。実際、僕も、入居後、「床鳴り」などの、追加的な不具合に気付き、後日、アフターサービスの一環で無償補修してもらっています。

防音性能の確認

特に、小さな子供のいる家では、足音などが、階下に伝わらないか、気を遣うと思います。

僕が購入したマンションでは、たまたま、僕の住戸の、すぐ下の住戸が未販売だったため、デベロッパーと交渉し、内覧会の時に、どれくらい音が響くか、確認させてもらうことにしました。

僕が、下階住戸に行き、子供たちに、自分の住戸で、飛び跳ねて遊んでもらうと、残念ながら、結構な騒音が伝わってしまうことが、判明しました。担当者の話では、家具を配置すると、振動が抑えられるとのことでしたが、やはり、子供の足音は、厄介であると、再認識せざるを得ませんでした。

結局、入居後に、東リのタイルカーペットを敷き詰め、更にジョイントマットなども活用したことで、幸いにも、下階の住民から苦情を受けることは、一度もありませんでした。一方、管理組合で受ける一番のクレームは、騒音問題というのも事実なので、もし可能であれば、内覧会時に、近隣の住戸に入らせてもらい、実際の音の響き方を確かめることを、おすすめします。

まとめ

今回は、僕の契約したマンションが竣工し、「内覧会」に参加した時の体験談を、語りました。

「内覧会」は、自らが購入した資産の不具合を確認し、補修を依頼できる、貴重な機会です。そのため、少々コストはかかるものの、ホークインスペクターに同行を頼むと、安心感が増します。インスペクターを活用しない場合でも、自ら、時間をかけて、確認作業することを、おすすめします。

また、自らの住戸の近隣に、未販売の住戸がある場合には、デベロッパーと交渉し、その住戸に入らせてもらい、騒音がどの程度伝わるのか、確認することで、入居後のトラブル軽減に役立ちます。

さて、次回からは、いよいよ、マンション管理組合での活動について、語りたいと思います。

<次回記事>
【理事会のすすめ】マンションの管理組合・理事会の活動①【自らの資産の状況把握】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です