【サーファーの厄介者】ニューヨークのサーフィン事情④【強風・霧・雷・サメ】

前回は、ニューヨークのサーファーたちの、車事情について、述べました。

<参考記事>
【サーファーの車】ニューヨークのサーフィン事情③【ピックアップトラックは注意】

今回は、朝一サーファーにとって、とても重要な、いかにコンスタントにサーフィンできるかとの観点から、ニューヨークのサーフィンを、語りたいと思います。

波自体のコンスタントさの観点では、日本で通っていた千葉北も、NYでホームブレイクとなったRockaway Beachも、太平洋や大西洋のうねりを幅広く拾い、サーフィン可能な波が、安定的にブレイクします。いずれのポイントも、堤防やJettyの周辺に砂が堆積し、遠浅となっており、潮位に大きく左右されないという、アドバンテージがあります。大都市から、比較的近い場所に、コンスタントなブレイクがあることは、都会で働く朝一サーファーにとって、非常に恵まれた環境だと思います。

一方、波はコンスタントにあっても、サーファーにとって厄介なものが、強風、霧、雷、そしてサメです。

まず、強風について、NYは千葉北と比較して、風が強い地域のようで、Surflineの予想を見る際、風向きと風速のチェックは必須です。オンショアと呼ばれる、海から陸に吹く風は、波の形を壊してしまいます。せっかく海に行ったのに、強いオンショアで、波がグチャグチャでサーフィン不可となっており、そのまま帰宅したことが、何回かありました。僕の経験則では、15ノット以上、つまり、おおよそ秒速8メーター以上のオンショア予想が出ているときは、海に行くのは、お休みした方が無難との印象です。

次に、霧もサーフィンの天敵で、海水温と気温の温度差が激しい、春先や初夏の早朝に、濃い霧が発生する傾向にあります。幸いにも、NYでは、サーフィンできない程の深い霧には遭遇していませんが、ビーチから波が見えづらいことは、よくあります。千葉北の方が、より霧に悩まされた記憶があり、一度など、サーフィン中に深い霧に囲まれ、駐車場に向けて砂浜を歩く中で、方向感覚を失い、あやうく遭難しかけたこともあります。僕が、サーフィンを始めたカルフォルニアでも、”June Gloom” と呼ばれる、6月頃に広く霧で覆われる現象があり、海に入るのを見合わせたことがありました。

また、雷は、海水を通じて伝道し、非常に危険なため、雷が鳴る中では、絶対に海に入らないこと、海水で湿った波打ち際へも近づかないことが重要です。千葉北では、過去に、雷の犠牲者が出ていることもあり、僕も、雷が断続的に轟く中で、入水を見合すことが何度かありました。NYでは、早朝に雷がなることは滅多にないものの、夏場の午後は、激しい雷雨となることも多いため、十分な注意が必要です。

最後に、サメについて、海に入る以上は、常にリスクにさらされます。日本でも、数年前、茨城県の鉾田周辺の海水浴場で、複数のサメが目撃されたと、大きくニュースになっていました。当地でも、つい最近、Long Beachでサメが出現したとニュースになっていましたし、いつも海で一緒になる、重鎮ロングボーダーは、Rockaway Beachでも、5-Footほどのサメを見たと言っていました。サメが人を襲うことは、非常にまれとの話もありますが、誰もいない海には、入らないようにするというのが、最低限の自衛になるかと思います。

サーフィンをしていると、様々な生き物に出くわすことがあります。僕は、今まで、イルカやスナメリ、カメ、ラッコなどに、遭遇したことがあります。初めて、イルカが近づいて来た時は、水上に突き出た背ビレに、恐怖を感じ、ラッコが仰向けになって近づいて来たときは、見てはいけないものが、流れついてしまったのかと、身構えました。

少し、余談になってしまいますが、かつて、静岡県の御前崎エリアにある「シャーク」というポイントで、何回か入水しました。海水温が、周辺海域に比べて温かく、高い水温を好むサメにちなんで、ポイント名が名付けられたそうです。海水温が高い理由は、すぐ裏手にある浜岡原発からの、二次冷却水の海中への放流の影響で、冬場は、温かい水温を求める多くのサーファーを集めるという、いろいろと、突っ込みどころのありそうな、ポイントでした。

<次回記事>
【まとめ】ニューヨークにおけるサーフィン事情【NYでも年間100日超】

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