【ニューヨーク】堤防に張り付くサーファーたち【日本】

前回まで、僕が、NYCクイーンズにある、Rockaway Beachをホームブレイクにするまでの経緯を語りました。

<参考記事>
【ニューヨーク】サーフィンはやっぱりRock Away Beach【JFK空港至近】

思い返すと、結局、スーパー朝一サーファーである僕にとって、コンスタントに波乗りができる、調子の良いJettyを、いかに探すかという旅だった気がします。これは、日本の千葉北でサーフィンしていた時も同様で、やはり、調子の良い堤防があるポイントでばかり、サーフィンしていました。

沖からやってくるうねりは、浅くなった箇所で、ブレイクします。そのため、サーフィン可能な波がブレイクするためには、ただ海岸が広がっているだけでは足りず、海岸から比較的近い沖合に、砂の堆積や、リーフ、玉石などにより、浅い箇所があることが必要です。この点、Jettyや堤防、ヘッドランドなどの人工物の廻りは、砂が付きやすく、コンスタントにサーフィン可能な波がたつ傾向があり、多くのサーファーを集めます。

僕が日本にいた時は、千葉北の、某漁港の左側に隣接して、長く伸びる堤防の脇に、毎週末、薄暗いうちから通っていました。うねりの強さにかかわらず、安定してサーフィンできるので、まだ波が良く見えない時間帯から、砂浜でストレッチを始める僕にとっては、好都合です。また、うねりや風が強くなり過ぎたとしても、堤防がその影響を軽減してくれ、堤防ギリギリを這うようにパドルアウトすることで、何とかサーフィンできることが多いです。近くのポイントの堤防では、強いうねりで、かなり沖から波がブレイクする時、サーファーたちが、パドルアウトの代わりに、堤防の先からダイブするのが、風物詩となっています。

夜がまだ明けきらない時間から、いつも同じポイントで波乗りを始める物好きは、大概いつも同じメンバーで、変な連帯感が生まれます。フルネームは良く分からない、ましてや、何の仕事をしているのか分からない、物好きたちと、週末の海を楽しむのが、僕のライフスタイルでした。波の良さそうな平日に、有給休暇をとって、この堤防脇にやってくると、そこにいるメンバーの大半は、やはりいつもと同じ人たちなのですが、お互い何をやっているかは、詮索しないのがマナーです。

国が日本から米国に変わっても、海が太平洋から大西洋に変わっても、コンスタントなブレイクのあるJetty周辺に、薄暗いうちから集まってくる面々の、ペルソナは変わりません。ファーストネームしか知らない、何をやっているか分からない人たち。在宅勤務を利用して、平日に海に行っても、やはりいる同じメンバー。お互いの波、お互いのライディングを、褒めれば、すぐに打ち解けるメンタリティ。”Your last wave looked very nice. I really like your cutback with huge splashes!” と言われて、嫌な気分になるサーファーなどいません。JFK空港に降り立って、半年以上の時を経て、ついに、NYで心地よい居場所を、見つけました。

次回は、波情報の収集や、防寒装備など、ニューヨークのサーフィン事情について、語りたいと思います。

<次回記事>
【波情報Surfline】ニューヨークのサーフィン事情①【防寒ヘッドキャップ必須】

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