税金について思うこと
僕たちが米国で面する担当者の人たちは、基本的に間違えます。担当者の質もバラバラです。
例えば、買い物に行って、レジで何かおかしなことがあったとしても、そのレジの人に、頑張って、誤りを指摘し主張しても無駄です。権限を持ったマネージャーと話さないと、何も決まらないのです。
税金だって同じです。平気で、間違った税金支払い通知が、当局からやって来ます。お役所だから、少しはマシだろうとの期待は、淡くも打ち砕かれます。一番良くないのは、その誤った通知をそのままにしてしまうことです。それはすなわち、相手の主張を認めたことになるからです。誤った通知を受けて、それに対して、しかるべき立場の人に反論して修正する、これが米国のプラクティスなのです。
米国の税制は非常に複雑です。近年、GILTI・BEAT・FDIIといった、非常に複雑な課税が導入されたかと思えば、舌も乾かぬうちに、CARES Actが導入され、企業の税務コンプライアンスの負担は増すばかりです。これらの、超難解な税制は、立法府の頭の非常に良いスーパーエリートたちが作っています。一方で、現場の税務調査官たちは、日本と比較しても質が高いとは言えません。
僕は今回米国に来て思いました。会計事務所や法律事務所は社会インフラなのだと。スーパーエリートと現場担当者の間に、会計事務所や法律事務所がいるから、法治国家として機能しているのだと。
そんな大局的な話は置いておいても、米国に赴任してきた僕たち駐在員は、日本では特に意識していなかった様々な税務問題に直面します。それは、日本の税務であったり、米国の税務であったりするのですが。
本ブログでは、駐在員が直面する様々な税務問題について、語りたいと思います。