【ロング vs. ショート】ニューヨークのサーフィン事情②【サーファーたちの属性】
前回は、波情報Surflineや、NYのヘッドキャップ必須の防寒状況について、語りました。
<参考記事>
【波情報Surfline】ニューヨークのサーフィン事情①【防寒ヘッドキャップ必須】
今回は、NYサーフィン事情の続きとして、ショートボードとロングボードの割合や、サーファーの属性などについて、述べたいと思います。
まずは、使用されているサーフボードの状況です。
僕が、NYに来てから、サーフィンしたポイントは、Long Beach、Lido Beach、Rockaway Beachに限られているのですが、その経験の中では、普段はロングボードが7割ほどを占める一方、サイズが上がったり、冬の厳しいコンディションの時には、ショートボードの比率が5割を超えてくる感覚です。また、ロングボードの中には、Catch Surfのような、スポンジボードを使用している、ビギナーに近い人もいます。特に、夏は、そのようなビギナーが増える傾向にあり、NYでも「夏はサーフィンでも体験してみよう」と考える人が、一定数いることは、日本にいた時は、まったく想像しなかった光景でした。
僕が、朝一サーフィンで、一緒になるサーファーたちも、ロングボーダーが大半で、ショートボーダーは、波のサイズが上がると、増えてきます。さすがに、朝一からサーフィンを楽しむ、情熱のあるサーファーたちなので、ロング・ショートともに、日本のメジャーポイントの朝一と、同程度以上の、実力者たちです。僕は、ショートしか持っていないので、どれだけ波が小さくともショートなのですが、息子が近くのサーフクラブに勤務しているという、重鎮ロングボーダーからは、”I admire you cause you always catch waves with your short board no matter how small they are.” と、半分、皮肉めいたコメントを頂く始末です。
彼らとのコミュニケーションは、良い波をつかんだサーファーに、”You got a really good one. Do you usually surf around here?”と話しかけることが多いのですが、驚くことに、「すぐそこに住んでいる」との答えが、一番多いです。つまり、先ほどの重鎮サーファーも含め、多くのサーファーが、海から、徒歩圏内のアパートメントに住み、朝一は海に入る、とのライフスタイルを確立しているようです。湘南で見るような、キャリア付きの自転車に乗ってくるサーファーもいます。また、車で来ているサーファーであっても、30分程度の距離のサーファーが多く、実は、東京よりもサーフィン環境が、優れているのでは、と思ってしまいます。
彼らとの会話では、前はカルフォルニアに住んでいたとか、ハワイによく行く、といった話を聞きます。やはり、純粋に、NYでサーフィンして、上達しているというよりも、各地での経験があり、今の実力になっているようです。そのため、僕が、カルフォルニアでサーフィンを始めた頃の話を、Newport BeachやHuntington Beachの名前を出しながらすると、みな話に乗ってくれます。
サーファーの年代について、実際の年齢は聞いたことがないので、あくまでも想像ですが、30代から40代がボリュームゾーンとなり、ロングボーダーの場合、50代、60代も一定数いる印象です。キッズや、10代・20代の、イキの良いサーファーもたまに見かけますが、全体的には、日本同様、少し高齢化が進んでいるように感じます。ただし、NYは物価が高いので、となりのNew Jerseyに行くと、状況は変わるのかも知れません。
また、ヒッピーのような、いで立ちをしたサーファーも一定数いて、ビーチにテントを張って、サーフ&ビーチライフを楽しんでいる人もいます。全体的に見ると、NYのサーファーは、短髪に刈り込んだ、アスリート系のサーファーよりも、長髪で、スタイル重視のサーファーの方が、優勢と感じます。
次回も、引き続き、NYのサーフィン事情について、語りたいと思います。